聴く習慣(3)話に興味が持てなかったら聴けませんか?

こんにちは、細淵です。
今日は結構ジメジメしていましたね~。梅雨らしい気候ではあるけれど、雨があんまり降らないので水不足が心配ですね…。雨もいやだけど、水がなくなるのも困る…ジレンマです(^^;)

さて、今日は聴く習慣についての記事。
テーマは、『相手の話に興味が持てないとき』です。

そんなとき、どうすればいいんでしょう?

興味って、がんばれば湧いてくるもの?

「相手の話に興味を持ちましょう」

・・・と、聴くポイントとして言われることもあるとはいえ、興味ってがんばれば持てるものなのでしょうか?私は残念ながら、がんばっても持てません(- -;)

そもそも興味って、「わ~!」とか「なになに~?」という感じで心が自然と動くようなことなのではないでしょうか。人によって何に心を動かされるか、興味を示すかは当然違いますし、きっとその人の価値観や個性と関わりがあるのでしょうね。

「興味」がそんな人の根本的部分に関わるのであれば、なおさら「興味を持ちましょう」と言われて持てるものでもないんですね。だから、<努力して興味を持つ>というのは妙な話ですし、持てなかったら持てないでいいのではないでしょうか。

じゃあ興味が湧かない話は聴けないの?


いえいえ、そんなことはありません。
確かに興味を持って聴いてくれたら最高かも知れませんが、興味が持てない場合でも話を聴くことはできます。

なぜか?

それは傾聴の3要素を確認すると分かります。
つまり、よく言われる「受容」「共感」「関心」の3つですね。別の言い方もあるのですが、大体は下記のような意味で言われることが多いです。


  • 「受容」・・・相手の気持ちや考えを受け止める
  • 「共感」・・・相手に気持ちを寄せていく


ここまではいいとして、問題は「関心」です。
「関心ってつまり『興味』のことでしょ~?」と思った方、半分正解ですが、半分不正解です(笑)

辞書を引くと、「関心」という言葉には確かに『興味』という意味もあります。ですが、それ以外にも『注意を払う、気にかける』という意味もあるんですよ。

もうお分かりですね。傾聴(聴くこと)の3要素の「関心」は次のような意味合いなんですよ。


  • 「関心」・・・自分の心を相手に向ける


そうです、聴く姿勢そのものなのですね。相手の方を見る、あいづち・うなずきをするなどの基本的な姿勢に裏打ちされたものなんです。

その聴く姿勢を続けた結果、「興味」が湧いてくることがあるのです。「興味」ありきではなく「聴く姿勢」ありき。

だから、たとえ興味津々でなくても、関心を払うことで聴くことはできるんですよ。

こころの音色を聴くつもりで

とはいえ、興味が湧かないなど内容についていけない場合は何となく気が重く感じるのではないでしょうか。

そんなときは、相手のこころの音色を聴いてみてはいかがでしょうか。


つまり話の内容ではなく、相手がどんな気持ちで話しているのか、どんな雰囲気があるのか、それを味わうことに集中してみるのです。

嬉しい、楽しい、不安、悲しみ、苛立ち、幸福・・・

ひとりひとり興味の矛先は違うかもしれませんが、感情は共有できるのではないでしょうか。
ときに感情は煩わしかったり、すれ違いを生んだりしますが、誰もが抱く感情だからこそ、そこでつながれることもあるのだと私は思います。

話も音楽も聴き方が似ている!?

話を聴くのは、音楽を聴くのと似ていると思っています。

私は好きなアーティストの曲は何度も聴くし、音色だけでなく歌詞まで、もう興味津々でひたすら聴きます。一方で、それほど興味のない曲を紹介してもらったり、聴かせてもらったとき、残念ながらそこまでの情熱はありません…。

会話もそうですよね。
興味津々のときと、そうでもないときと。だけどそれは悪いことではありません。その人らしさの表れなのですから。

でも、聴くことはできます。
そして、その音楽を聴きながらその雰囲気感情を掴みます。

「元気いっぱいでこっちまでエネルギーが伝わってくるね~」
「なんだかゆったりした雰囲気で落ち着く・・・」
「悲しいメロディだけど、心に染みる感じがいいなぁ」

その曲を詳しく知らなくても、自分の興味とは違っても、こんなふうに聴いて、感じることを楽しむことができます。


会話も同じようにしてみてください。

相手が話をしているときに、楽しそうなのか?悲しそうなのか?イライラしているのか?幸せそうなのか?・・・そんな雰囲気や気持ちを感じてみる。そこから、興味が湧くこともあるかもしれませんよ。

というわけで、興味が湧かないときは、感情や気持ちからつながってみるでした!


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余談ですが、この「聴く習慣」シリーズでは、日常の会話で傾聴(聴くこと)を習慣化していくのに役立つような内容を心がけています。

私たちが実際にやってみて良かったこと、これはちょっと続かなかったな~ということなど。
そんな知恵を共有できればいいなという気持ちで、実際に聴いている人たち、これからやってみようという方に向けて書いています。

ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです!